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drunken person







雪が降るのかもしれない。
白く曇った窓から寒々とした夜空を見上げ、ホークアイは思った。
まだ湿っている髪の毛が冷たく感じる。
(今日は昼間も冷えたものね・・)
暖かくして寝ないと。そうひとりごちて、ホークアイは上着を肩にかける。ふいに愛犬が玄関に顔を向け、鼻を鳴らした。
「ハヤテ号?どうしたの」
ホークアイが問いかけるのと同時に扉がノックされる。ノックと共に聞こえた声は彼女のよく知るものだった。
「中尉、私だ」
「大佐?」
今日は親友と飲みに行っていたのではなかったか。訝しげに眉を顰めながらもドアを開ける。
外の冷え冷えとした空気が入ってくるのを感じた途端、彼女は詰まるような息苦しさを噛み締めた。
「!っ・・大佐っ・・離して下さい・・」
思わず抗議の声を上げたが、彼女を抱き締める男の腕は緩むどころか、その力を増すばかりだ。
外気に触れ続けたコートが冷たいのとは対照的に、耳にあたる男の頬は熱を持ったように熱く、ホークアイは身震いした。
「大佐・・苦しいです・・。・・・それに、お酒臭いですよ」
「ん、すまん」
口では謝りながらも、一向に力を緩めないマスタングに若干の苛立ちを覚えるホークアイだったが、努めて冷静に話す。
「今日はヒューズ中佐と飲みに行かれたんですよね?」
「あぁ」
「何かあったんですか?」
問いながら、不味い、と思う。自分を抱き締めながら、彼の足はゆっくりだが確実に奥のベッドへと向かっている。
すり寄せられる頬はまだ熱く、男が言葉を発する度にその吐息が耳に吹き込まれて、ホークアイはその端整な顔をしかめた。
この男も自分も明日は仕事だ。酔っ払いに流されてはいけない。
「あった。大アリだ」
「何がです?」
「・・アイツはグレイシアさんとエリシアの自慢ばかりするんだ。ラブラブだとさ」
「・・・・それが・・何か?」
マース・ヒューズが妻と子供の自慢をするのはいつものことである。今更気にするようなことだろうか?
「・・・・・」
「・・?」
急に黙り込んだマスタングを不審に思いホークアイが顔を上げると、マスタングは憮然とした顔で彼女を見つめてくる。
「大佐?」                         とど
もう自分のすぐ背後にはベッドがある。このあたりで止まらなくては。
そんなホークアイの内心を知ってか知らずか、マスタングは熱っぽい口調で語りかける。
「・・羨ましくなったと言ったら怒るか?」
「・・・・」
何てことだろう。この男は盛大な惚気話をする親友に羨望の眼差しを送り、あまつさえ酔いに身を任せ深夜にも関らずのこのこやって来たというのだ。
いい加減にして欲しい。
「・・・中尉?」
これでは、流されざるを得ない。
「かまいませんよ」
アルコールで今だ赤い男の頬に、ホークアイは唇を近づけた。












自分もいちゃいちゃしたいなぁという願望丸出しのマスタングとうっかり絆されたリザでした